シリーズ「福井県経済の転換に向けて」⑫:さいごに。国民のたたかいの力で政治を動かそう!!
2014年8月14日 古い提言・論文
今回で福井シリーズの連載も終了です。
長い間、ありがとうございました。
「原発編」は、急いでまとめたため不十分な部分も多々あると思います。
今後さらに皆さんのお知恵も借りながら、深めていきたいと思っています。
福井県の持続的な発展にとっては、原発からの転換がどうしても避けて通れません。
今回の連載では、「原発編」(第6回~11回)でいくつかの方向性を提起しました。
①原発「廃炉」そのものが数十年かかる大事業であり、老朽原発をかかえる福井県が世界のパイオニアになることで新たな仕事と雇用を生み出すこと。
②他の基幹産業の方が雇用創出・波及効果がすぐれており、それぞれが県内生産率を数%引き上げれば、原発稼働時と同等の雇用を生み出す可能性があること。
③自然エネルギーの「発電」、「省エネ」、蓄電などのとりくみが新たな仕事と雇用を生み出し、県内の資源循環が活性化され持続的発展に道が開かれること。
このうち、たとえば②については、「原発編」以外の第1回~5回で検討した各分野の活性化が、「県内生産率の引き上げ」に資するのではないかと思っています。
その意味で、原発編とそれ以外の部分は、お互いにリンクするものだと思っています。
いま福井県自身が、原発からの転換を模索しています。
たとえば、LNGガスプラントの可能性などを研究する検討会をすでに数回開催しています。
その研究会では、今は原発がつながれているタービン施設や送電線などをそのまま転用できないかなどの観点から研究がすすめられています。
大規模施設だけにさまざまな問題はあるでしょうが、ドイツなどでは、①原発廃炉(解体)、②自然エネルギー開発と並んで、③ガス火力発電への転換も新たな仕事と雇用を生む場所として重視されています(グリーンピース『チャンスとしての脱原発』2000年)。
太陽光発電はそれほど時間がかかりませんが、風力や水力、地熱などの場合、許可手続きや設備の建設などで時間を要することがあります。
ガス火力発電は、本格稼働までの時間が短いことから、自然エネルギーの開発と組み合わせて採り入れられているのです(ドイツのシュターデ、ビブリスなどの地方)。
さまざまな可能性を排除せず、パイオニアとして福井県がさまざまな転換例を実践していってほしいと思っています。
その際、前回も強調しましたが、市町村や県や国がそうした施策をすすめるかどうかは、やはり国民の運動の強さにかかっていると思います。
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タグ : 原発・自然エネルギー 作成者 : fujino