2020年度予算案 衆院を通過
2020年度予算案が衆院予算委員会を通過しました。
同予算案には新型コロナ対策費が1円も計上されておらず、野党共同で組み替え案を提出。
私も討論に立ちました。
中小零細企業、非正規、共働き、一人親家庭、子ども、高齢者、障害者など、特に大きな影響を受ける方々への支援強化が必要です。
そのためにも予算の組み替えで大胆な財政出動を!!
- 会議録 -
○ 棚橋委員長 次に、藤野保史君。
○ 藤野委員 私は、日本共産党を代表して、政府提出の二〇二〇年度一般会計予算外二案に反対、立憲・国民・社保・無所属フォーラム及び日本共産党共同提出の予算組み替え動議に賛成の討論を行います。
政府は、昨日の予算委員会終了後、全国の小中高校、特別支援学校に、来週から休校を要請すると発表しました。なぜ全国一律なのか、なぜ方針を変えたのか、子供を抱える親の仕事はどうなるのか、子供の学ぶ権利は保障されるのかなど、多くの問題に対する政府の現状認識と展望が具体的に示されていません。このため、現場をよく知る首長からも、医療関係者など社会を支えている職種の親はどうするのか、社会が崩壊しかねませんなどの懸念が表明されており、既に大きな混乱が広がっています。
総理は、さまざまな課題に対しては政府として責任を持って対応すると述べていますが、政府予算案には新型コロナウイルス対策費は一円も計上されておらず、全く不十分です。予算を組み替えるなど、直ちに必要な財政措置を講じるべきです。
当委員会の審議を通じて、桜を見る会やカジノ汚職をめぐる疑惑はますます濃厚になりました。桜を見る会で総理が問われているのは、政治資金規正法、公職選挙法違反という重大な疑惑であり、この疑惑を晴らすためには、総理が書面で証拠を提出する以外にありません。それができないなら、総理も国会議員もやめるべきです。
安倍政権は検察官の人事に介入する閣議決定を行いましたが、これは憲法で定められた三権分立も法治主義も壊す暴挙であり、撤回を強く求めます。
本予算案について述べます。
安倍政権は二回にわたり消費税を増税し、十三兆円もの負担を家計に押しつけました。この結果、一年のうち一カ月分の消費が吹き飛ぶなど、日本経済がかつて経験したことのない消費不況をもたらしています。緊急に消費税率を五%に引き下げるなど、経済政策の抜本的転換を行うべきです。
公的・公立病院の統廃合の強引な推進に各地で怒りの声が広がっています。新型コロナ対策で全ての医療機関の総力を挙げた対応が求められている今このときに、国が統廃合を強行するなど断じて許されません。年金、医療、介護、子育てなど、全世代を対象とした社会保障切捨て路線を転換すべきです。
軍事費は八年連続の増額で、過去最大の五兆三千百三十三億円に達しました。後年度負担は五・四兆円に達しています。米国製高額兵器の爆買いをやめ、辺野古米軍新基地の建設は中止すべきです。
暮らし応援の政治へ、税金の集め方、使い方を根本的に改めることを強く求めて、討論を終わります。(拍手)
会議録PDF
20200228_yosaniinkai_Fujino_kaigiroku
2020年度予算案が衆院本会議を通過。
私は党を代表して反対討論で登壇しました。
来週からの小中高、特別支援学校の休校要請について安倍総理は「責任を持つ」と答弁しました。
我々はもちろん様々な協力はします。
ただ、安倍総理に言いたいのは、森友や桜を見る会のような答弁や姿勢が通用すると思ったら大間違いだということ。
本当の責任が問われています。
- 会議録 -
○ 議長(大島理森君) 藤野保史君。
○ 藤野保史君 私は、日本共産党を代表して、政府提出の二〇二〇年度一般会計予算外二案に反対の討論を行います。(拍手)
新型コロナウイルス対策が緊急課題となっています。国内の治療、検査、相談体制を強化し、国民の命と健康を守る。とりわけ、中小零細業者や非正規雇用、ウーバーイーツなど雇用によらない働き方、共働き、一人親家庭、子供や高齢者、障害者など、こうしたときに特に大きな影響を受ける方々への支援を抜本的に強化することが求められています。
政府は、昨日、全国の小中高、特別支援学校に対して、来週から休校を要請すると発表しました。しかし、全国一律で休校する合理的な根拠は示されていません。
安倍総理は、我が党の宮本徹議員の質問に対して、今回の措置は要請にすぎず、法的拘束力はないと答弁しました。そうであれば、全国一律の要請は撤回し、基本方針にあるように、休校するか否かの判断は現場に委ねるべきです。
来年度予算案には新型コロナ対策費が一円も計上されておらず、このまま通していいわけがありません。今必要なことは、予算案を組み替え、大胆な財政出動を行う、感染症の専門家等を国会に緊急に招致し、科学的知見を共有して抜本的打開策に取り組むことです。与野党を超えた取組を強く求めます。
予算委員会での審議を通じて、桜を見る会やカジノ汚職をめぐる疑惑はますます深まりました。
桜を見る会で総理が問われているのは、政治資金規正法違反、公職選挙法違反という重大疑惑であり、これが事実であれば、総理はもとより国会議員もやめざるを得ない大問題です。この疑惑を晴らすためには、総理が書面で証拠を提出する以外にありません。総理は国会と国民への説明責任を果たすべきです。
総理みずからが桜を見る会で刑事告発されているさなかに、総理に近いとされる黒川弘務東京高検検事長の定年を延長するための閣議決定が行われました。
そもそも、検察官の地位の特殊性は憲法に由来します。戦前の治安維持法や特高警察などによる人権侵害の反省に立って、現行憲法は、三権分立、司法権の独立を徹底しました。そのもとで、検察官には高い独立性と身分保障が与えられており、定年制度はその根幹です。一内閣の独断で変えることなど、絶対に許されません。ましてや、戦前の裁判所構成法を持ち出して合理化するなど、論外です。三権分立も法治主義も破壊する閣議決定は直ちに撤回するべきです。
安倍政権は、二回にわたり消費税を増税し、十三兆円もの負担を家計に押しつけました。総務省の家計調査や内閣府のGDP速報など、政府自身の数字で景気悪化が明らかになっても、景気は緩やかに回復しているなどと繰り返す安倍政権に、もはや経済運営の資格はありません。
世界的に景気が後退するもとで、ドイツやフランスなどは、増税ではなく減税に踏み切りました。今、国際社会では、安倍政権が強行した一〇%増税に対して、最大の経済的愚策などの批判が広がっています。緊急に消費税率を五%に引き下げるなど、経済財政政策の抜本的転換を行うべきです。
安倍政権が強行する公的・公立病院の統廃合に対して、立場の違いを超えて怒りが広がっています。新型コロナ対策に全医療機関が総力を挙げることが求められている今このときに、政府主導で公的・公立病院の統廃合を進めるなど、断じて認められません。
本予算案は、社会保障費の自然増分を抑制し、年金、医療、介護、子育てなど全世代にわたる社会保障切捨ての姿勢を鮮明にしています。
他方で、四百五十六兆円もの内部留保を積み上げている大企業に対しては、5G、オープンイノベーション税制などさらなる優遇策を設けています。富裕層への累進課税の強化にも後ろ向きです。
今やるべきことは貧困と格差を正すことであり、格差の拡大に拍車をかけることではありません。
軍事費は、八年連続の増額で、過去最大の五兆三千百三十三億円に上ります。後年度負担は五兆四千億円に達しました。FMSに四千七百十三億円をつぎ込むなど、まさに米国製兵器の爆買い予算となっています。
F35A戦闘機、長距離巡航ミサイル、宇宙作戦隊の創設、辺野古米軍新基地の建設など、憲法違反の大軍拡、戦争する国づくりはやめるべきです。
中小企業対策費は過去最低、文教予算も更に削減し、先進国で最低レベルです。
気候変動への対応が早急に求められているにもかかわらず、石炭火力発電所の国内での新設と海外への輸出を継続しています。
関電原発マネー還流問題の解明も全く進まないまま原発再稼働を推進するなど、到底許されません。野党共同提出の原発ゼロ基本法案の実現を強く求めるものです。
暮らしを応援する政治へ、税金の集め方、使い方を根本的に改めることを求めて、討論を終わります。(拍手)
会議録PDF
20200228_honkaigi_Fujino_kaigiroku
しんぶん赤旗 2020年2月29日1面記事 PDF
しんぶん赤旗 2020年2月29日4面記事 PDF
作成者 : fujinoyasufumi