2015年9月30日
コラム
8月、9月、北陸信越各県を駆け巡りながら、稲穂がだんだんと成長し、黄金色に変わって収穫される様子を目にしてきました。本当にうれしくなる光景です。この北陸信越の豊かな農業をこわす環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)への参加は絶対に許せません。
私は今年3月、予算委員会分科会で安倍政権の農業政策をただしました。その準備で富山や新潟、長野の農家の方々にお話を聞きました。安倍政権は「大規模化することが農業・農村にとっていいんだ」という考え方ですが、これついて富山県の農家の方がおっしゃった言葉が忘れられません。「大規模化したら、家族農家はいずれ農業やれなくなる。この政策は、その後の企業参入まで見越したものだ」、「俺らの代に地盤整備をやらせて、その後に企業が入る。今の大規模化はそのための“地ならし”だ」。私は「地ならし」という言葉をこれほどの怒りをもって聞いたことはありません。
安倍政権は「岩盤規制」の典型例として農業をあげていますが、この点でも忘れられない言葉があります。長野県のあるJAの代表理事組合長が、「農業は、岩盤の上に土壌があってはじめて成り立つ。岩盤のないところで農業はできない。安倍さんのやり方は見当違いだ」とおっしゃったことです。「岩盤規制を掘り崩す」などという安倍政権の農業政策は、まさに農業の土台を掘り崩すものであり「見当違い」も甚だしい。こんな悪政を転換するために皆さんとご一緒に全力を尽くします。