この本には、一滴文庫と原発との関係についての水上勉さんの発言があります。
「一滴文庫という名前にも、故郷が原発で荒れていくことへの思いを込めたんですよ」
「一滴の水の言葉には、旱魃に泣いた父や母の嘆きがこもっていたんですね。大飯町で掘り起こすべきは、故郷の先達のこういう精神であって、故郷を、大量のエネルギーの浪費を支える原発などの場にするべきではない。意識的に『一滴』と名付けた理由は、それでございました。」(『一滴の力水』水上勉、不破哲三、221p)
意識的に一滴と名付けた理由に、原発の場にすべきでないという思いがあったのです。
原発との関係は、この地に生きる人々と深い関係があることの重みを改めて噛みしめました。
今後の活動に対しても、深い示唆を受けた視察となりました。