地元の大使館から借りた線量計で測ると、キエフ市内は0.09マイクロシーベルトでした。
キエフから北へ約100キロ。2時間かかります。「ヨーロッパの食糧基地」と言われる広大な穀倉地帯を走りました。
原発から30キロ圏内は「ゾーン」と呼ばれる立ち入り制限区域。事故当時、約11万6千人が強制疎開させられた区域です。現在も、この区域には18歳以下は入れません。
30キロ時点検問所の線量は0.15マイクロシーベルト。そんなに高くないように見えます。しかし、ガイドの方によると「道路は何度も除染しているから線量が低い。しかし道路以外の森などの線量は数倍になる」とのこと。
考えされられたのが、立ち入り制限区域編への帰還に関する考え方。
ウクライナでも「ゾーンでも帰還を認めて住んでもいいのではないか?」という議論があったそうです。
しかし、場所によって汚染されているので帰れないと判断されたとのこと。ガイドさんは「仮に帰っていいと言われても帰らないだろう。予想しうる将来まで人は住まないだろう」と言っていました。
(続く)